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うろんな絵本
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リクエスト (イゾウ×サッチ)
「……ったく。野郎の一人暮らしでこんな風呂があるなんて、ボンボンってのはいい暮らしだよなァ」 大人二人が十分に足をのばして入れる湯船に浸かりながら、サッチは妬んだ。今でこそ多少ゆとりのある暮らしが出来ているが、数年前までは借金の返済に追われてゆったりと風呂にも入れなかった生...
丘咲りうら
2018年1月30日読了時間: 6分
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おおかみサッチと7匹の子イゾウ (イゾウ×サッチ)
「ふんふん。ここだな」 茶色の毛並みに黒いあごひげ。頭にトレードマークのリーゼントをセットしたおおかみは、小さな小屋の前でにやりと笑いました。 「ヒヒッ。いい匂いがしてやがる。聞けばガキばかりで留守番してるらしい。腹ペコなおれにはとっておきのテーブルってわけだ」...
丘咲りうら
2018年1月30日読了時間: 7分
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釣られた魚の処世術(6/6)
立て膝の間からちらちらと見えるそれは、計算し尽くされた角度でサッチの意識を捉えて離さない。独特の仕立てをしている肌着はぴたりと密着してそこを守っているが、明らかに普段とは違う形を呈していた。じわりと質量を上げていくそれから、目が離せない。そんなサッチを嘲笑うかのように、イゾ...
丘咲りうら
2018年1月30日読了時間: 4分
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釣られた魚の処世術(5/6)
酔いと疲労でゾンビのような形相になりながら厨房の後片付けをする部下たちを「あとはやるから、もう寝ろ。明日は頼むぜ」と追い出し、サッチは1人黙々と片づけを始めた。大所帯の宴の後の厨房は、はっきり言ってその最中より修羅場だ。だが何も考えたくない今は、山積みになった皿をひたすら洗...
丘咲りうら
2018年1月30日読了時間: 8分
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釣られた魚の処世術(4/6)
「この酔っ払いが! ほら、入れ」 いささか乱暴にイゾウを彼の部屋へ押し込む。彼はそのままベッドにごろりと転がり、はだけた胸元も気にせずくっくと笑っている。襟元から覗くのはどうみても男性の胸筋なので別に隠す必要はないのだが、それでもやっぱり、刺激的な絵ではある。...
丘咲りうら
2018年1月30日読了時間: 4分
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釣られた魚の処世術(3/6)
部下に囲まれ大口を開けて笑うイゾウを少し離れたところでチラ見しながら、サッチは酒を煽った。出来れば今日は久しぶりに彼と膝を突き合わせて飲みたかった。彼の真意を聞きたかったのだ。 イゾウが「飽きた」のならばそれでいい。また「家族」に戻ればいいだけの話なのだから。だが、何とな...
丘咲りうら
2018年1月30日読了時間: 4分
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釣られた魚の処世術(2/6)
帰還の宴は、ニューゲートの指示以上に盛大に行われた。皆が家族の無事の帰還と成功、そして功労者の生誕を祝い、戦利品を羨み、共に笑い、飲んだ。2か月という長い遠征期間が彼らのメンタルを削ったことは否めない。だが無事に帰り、偉大な父に労われることで、彼らはその苦労すらも宴の賑わい...
丘咲りうら
2018年1月30日読了時間: 6分
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釣られた魚の処世術(1/6)
「なァ、イゾウってオナニーとかするのかな?」 いくら酒の席とはいえあまりに衝撃的な末っ子の疑問に、年のいった海賊たちは酒を飲む手を止めた。 「エースくん? いくら本人がいないっつっても、ちょーっと直接的すぎるんじゃないかな?」...
丘咲りうら
2018年1月30日読了時間: 6分
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サッチ太郎 (イゾウ×サッチ)
むかしむかしあるところに、白ひげと呼ばれる大男が住んでいました。ある日、白ひげが山へ芝刈りに行くと、草やぶの中に一本のフランスパンが刺さっていました。 「これは面白い。持って帰って食べるとしよう」 持ち帰った白ひげが大ナタでフランスパンを切ると、中から玉のような赤ちゃんが出...
丘咲りうら
2018年1月30日読了時間: 4分
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恋とはどんなものかしら (マルコ×エース/イゾウ×サッチ)
「おいエース! てめぇ、尻揉ませろ!」 「はぁっ!? 意味わかんねぇ!」 衝撃的な情景を見て貴重な食事を落とした上に、何でそんなことまで言われなければいけないのか。完全にもらい事故状態の新入りは、仮にも目上の隊長に対して思ったままを口にした。素直に「はいそうですか」と受け入...
丘咲りうら
2018年1月30日読了時間: 8分
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マッチ売りのサッチ (イゾウ×サッチ)
「マッチ、マッチいかがですか」 ただ冷たいだけの風はやがて雪を呼び、地面がうっすらと白く染まった大みそかの夜のことでした。この季節にはそぐわない薄い服を来た一人のおっさんがマッチを売っています。靴はすりきれてボロボロで、雪が降るほど寒いのに、コックコートの上には上着の一枚も...
丘咲りうら
2018年1月30日読了時間: 7分
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一寸イゾウ (イゾウ×サッチ)
「たのもう、たのもう」 都に着いたイゾウは、一番大きなお屋敷の前で声をあげました。声を聞きつけた門番がきょろきょろと辺りを見回しますが、それらしき姿は見えません。首をひねった門番の脛に、イゾウは思い切り針を刺しました。 「いってぇえ!」...
丘咲りうら
2018年1月30日読了時間: 7分
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揉み方三年 切り方三月 (イゾウ×サッチ)
「お。イゾウちゃんみっけ」 うららかな昼下がり。イゾウが気に入りの場所であるメインマストの下に積まれた木箱の上でキセルを燻らせていると、眼下の甲板からにょきりとフランスパンが生え、そのままひらりと飛び乗ってきた。 「んだよ」 「お、ご機嫌斜めだな」...
丘咲りうら
2018年1月30日読了時間: 5分
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グラディートな人生!(13/13)
「……ヤっちまったァ」 てきぱきと替えられた真新しいシーツの上で、サッチは枕に顔を埋め込んで唸った。 「何だよ。後悔してんのか?」 すっきりした顔で水を飲むイゾウをぎっと睨んだ。 「……してねェから困ってんだろうが」 「あんた、変わってんな」...
丘咲りうら
2018年1月28日読了時間: 8分
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グラディートな人生!(12/13)
散々喘がされて、もう声なんて出ない。ぜいぜいと肩で息をするサッチの中から、ようやくイゾウは埋め込んでいた指を抜いた。浮かしていた腰をべしゃんとベッドに落とす。腹がベトつくのは、きっと散々垂らされたローションだ。自分の体液とかでは、決してない。 「大丈夫か?」...
丘咲りうら
2018年1月28日読了時間: 5分
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グラディートな人生!(11/13)
「ちょっ……、待てって。こら、待ちなさいって。そんな、いきなりとか、ないでしょ?」 そのまま二階へ行こうと誘うイゾウを、サッチは頑なに拒んだ。 「いいおっさんが何言ってんだ。そんなウブなこと女子高生でも言わねェよ。それとも、やっぱりおれとはセックス出来ねェか?」...
丘咲りうら
2018年1月28日読了時間: 6分
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グラディートな人生!(10/13)
「……何でいねェんだよ」 夜討ち朝駆けとはよく言ったもので、サッチは夜通し作った食事を持ってイゾウの自宅へ押しかけた。ピィンと張った空気が肌に突き刺さり、さくりと踏みしめた芝生には霜が降りていた。時刻は朝の6時前。寝起きの家人に刺されても文句は言えない時間だ。...
丘咲りうら
2018年1月28日読了時間: 10分
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グラディートな人生!(9/13)
「……サッチ?」 日曜日の『グラディート』は、明日は週明けだぞという重たい空気が客を追い出し、閑散としている。サッチにとってはお楽しみの定休日が待っている素敵な夜なのだが、今日は様子が違った。閉店間際に来たイゾウが見たのは、客がいないとは言えまだ営業中だというのにカウンター...
丘咲りうら
2018年1月28日読了時間: 6分
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グラディートな人生!(8/13)
「うわ! イゾウってやっぱ超いい男じゃん!!」 あと数日で師走に入るという頃に、髪の毛をきっちりと後ろで一つに束ね、チノパンにニット姿のイゾウが『グラディート』に現れた。当然のことながら、唇に紅はない。不躾に反応したエースのせいで店中の客がイゾウに注目し色めき立ったが、当の...
丘咲りうら
2018年1月28日読了時間: 3分
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グラディートな人生!(7/13)
「エネルギー切れだ。チャージしにきた」 繁忙期真っ最中のはずのイゾウが、定休日の『グラディート』に突然やってきた。寸法あわせの帰りに寄ったらしいその姿はベッピンには変わりないが、どちらかと言えば柳の木の下にゆらりと立っていそうな風貌にサッチは若干ビビり、厨房で作っていた試作...
丘咲りうら
2018年1月28日読了時間: 7分
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