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執筆者の写真丘咲りうら

酒と小鉢と美丈夫と 後編

サッチが「まつよい」の主と化して数ヶ月が過ぎた。会議や出張が入って行けない日もあったが、特に予定がなければサッチは「まつよい」で夕飯をとることが日課となった。評判が評判を呼び、客は日毎に増えた。それと同時に厄介な客もたまに混じったが、そこは自称ボディーガードのサッチが得意の営業トークで巧みに引き離し、イゾウが仕事に集中できるように配慮した。

 イゾウを間近で見る日数が増えるにつれ、サッチはイゾウに好意を抱くようになっていた。性癖を自覚してからしばらくは夜な夜な遊び歩く日々もあったが、ここ数年はパートナーすらいない。現役を退いたわけではないが、色恋をするために血眼になる時期は過ぎたのだと納得していたところでこの美丈夫と出会った。 あと数年若ければアプローチしたかもしれないが、こんないい年をしたおっさんに言い寄られても嬉しくないだろう。ましてや自分はそんな輩から彼を守るために「ボディーガード」を引き受けているのだから。

「まつよい」に行くのは食事をするときだけと決めていた。忙しくても顔だけは出したいのが本音だが、それがイゾウの負担になってはいけないと自分なりのルールを作っていた。しかし、ある寒い日の取引先との接待の帰り道、大通りから「まつよい」ののれんを見たサッチは言いようのない胸騒ぎを覚え、そのルールを破って足を向けた。  あと三十分程で閉店する店構えは、普段と何ら変わりなく出汁の香りを漂わせている。店の前に立ってしばし悩んだが、「妙な勘が当たらなくて良かった」と安堵するためにサッチは引き戸を開けた。しかし残念なことに勘は当たっていた。小上がりの前でイゾウとサラリーマン風の男が揉めている。それも見る人間が見れば一発で分かるであろう「痴情のもつれ」の体だ。明らかに嫌がっているイゾウに、サッチは慌てて助け船を出した。

「おいおいちょっと、何してんの」 「サッチ!」 「なんだおまえ」 「その板さんの彼氏だけど?」

 さらりと言いのけたサッチに、男はぎょっとした顔をした。イゾウも切れ長の目を丸くしている。

「ふ~ん……彼氏、ねぇ」

品定めをするように不躾に寄越される視線を、サッチは平然と受け止める。こんな視線、マジでキレた時のマルコに比べたらどうということはない。  ふん、と男が笑った。

「……えらく趣旨替えしたじゃないか、イゾウ。もう掘られるのはイヤだとか言ったくせに、結局おまえは突っ込まれてヨガるのが性に合ってんだろ? 淫乱が」

 吐き捨てられた男の言葉に、イゾウが顔をゆがめた。その表情を認識した途端、サッチのスイッチが入った。

「ふ~ん。白ひげさんとこの人か。このことを会社にバラしたら、あんたの社会的立場はどうなるかな?」

 胸につけていた社章を目ざとく見つけた男がイヤな笑みを浮かべる。何でイゾウはこんなのに引っかかっちゃったかなと思ったが、今はそんなことを言っている場合ではなさそうだ。サッチは反撃に出た。

「どうぞご自由に。こう見えて成績いいから会社が手放さないと思いまーす。てか、そんなことぐらいでクビにするほど、うちの大将は安くはないんだよ」

 軽い口調に凄みをつけながら男に近寄り、パーソナルスペースを侵略する。背格好はサッチの方が断然優位だ。

「ショボい手使ってんじゃねェよ。こいつはもうおれのモンなの。おまえなんかよりずーーっとヨくしてやってんだよ。次、こいつに近づいたら、ありとあらゆる手を使っておまえの社会的地位を粉々にすっからな。その意味を理解したら、さっさと失せろ」

 ガラリと変わったサッチの形相に男は怯み「お、覚えてやがれ!」とお約束な捨て台詞を残して出て行った。

「弱いヤツって何で皆同じセリフを言うんだろうな。聞いてるこっちが恥ずかしいっての」

 男が開け放ったドアを閉めるついでに暖簾を取り込み、鍵もかけた。むろんサッチにそんな権限はないのだが、今日は無礼講だ。

「大丈夫か?」 「……ああ」

 青白い顔をで立ち尽くすイゾウを小上がりに腰掛けさせた。勝手知ったる何とやらで厨房に入って温かいお茶を淹れて戻り、イゾウに握らせる。手は冷たい汗で湿っていた。  一向に口を開かないイゾウに、サッチは本来踏み込むべきでない彼の恋愛事情に首を突っ込んでしまったことを少し後悔した。

「……あ~、余計なことしちまったかな。どう考えてもおまえさんが嫌がっているように見えたから、ついな」 「いや……。助かった。すまない」 「そっか」

 ヒヒッと笑い、自分用に淹れたお茶を啜った。沈黙が二人を包む。サッチはそれ以上追求する気はなかった。イゾウが無事ならそれでいい。不安であれば家まで付き添うぐらいどうってことはないが、これを飲んだらもう一度大丈夫か聞いて、そして帰ろう。

「……昔の、恋人なんだ」

 湯呑みがあと少しで空になるところで、イゾウが口を開いた。予想通りの答えに、サッチは「そうか」と答える。

「すごい執拗なヤツで、ずっと別れたかったんだがなかなか切れなくてな。そのくせ自分に新しい恋人が出来た途端に『もう連絡してくるな』とか言って一方的に言われた」 「あ~、自分がフラれるとかあり得ねぇって思ってる奴だな。で、そのお相手に振られたからおまえさんとこに舞い戻ってきたってとこだな。んでもって、おれあいつと会ったことあるぜ」 「え?」 「二年前かな? 仕事で名刺交換してる。営業やってんなら、一度見た顔は覚えとけってんだ」

 サッチは頭の中にインプットされた名刺の内容を思い出した。そうだ、あるメーカーの新作発表会で一度会っている。妙に低姿勢でその割には上から目線の態度が見え見えだった、いけ好かない営業だ。確か社内トップクラスの営業成績だとかなんとか自慢もしていた。

「ま、ああいうビックマウスほど小物だけどな」 「どこからかこの店を嗅ぎつけてきたんだ。あんな奴に屈するつもりはないが、あんたがいてくれて助かった」 「おれボディーガードだから。役に立ててよかったぜ」 「だが何であんな嘘を……」

 戸惑うイゾウに、サッチは笑った。そんなの、簡単だ。

「嘘も方便って言うだろ? それにおれ、言霊って信じるタイプでね。口にしたら叶いそうじゃねェ?」

 言うなら今だ。サッチは再び「提案」した。

「おまえさんが良ければ、だけどさ。おれと付き合ってくんねェ?」

 イゾウの目が再び見開かれる。黒い瞳は先ほど以上に驚きを表していた。

「や、ボディーガードが手ェ出すなんて本末転倒だけどよ。ここに通うようになって、おまえさんと一緒にいたら楽しいなぁ……って思っててよ。ま、この通りのおっさんだけど、どう?」

 当たって砕けるつもりでサッチは切り出した。イゾウの年は知らないが、明らかに自分よりも年下の彼はこんなおっさんを相手にするほど困っていないだろう。だから軽く断れるよう敢えて軽い口調にした。  しかしイゾウの返事は想像をはるかに超えたものだった。

「でも、セックスはできない」 「え? いきなりそこ?」

 さすがのサッチも動揺する。まずイゾウの気持ちを聞きたかったのだが、そういう仮定が出るのであれば前向きに考えていいのだろうか。

「おれは、あんたが初めて来たときから気になってたさ。けど、もう恋愛はしないって決めてたし、元々簡単に踏み込める性格じゃないからな。だけどわざわざ仕事を切り上げてまでうちに来てくれたり、変に気を遣ってわざと来なかったり、それでも今日みたいにただの通りすがりで助けに来てくれるお人好しなあんたが、おれは好きだ」

 世間話をするように淡々と告げるイゾウに、サッチはますます混乱する。あまりにライトすぎて理解するのに若干の時間が掛かったが、つまりは答えはイエスということでいいのだろうか。

「けど」 「けど…?」 「やっぱりセックスはできない」 「う~ん。そっかァ」

 改めて宣言され、サッチは頭を掻いた。

「いや、それが目的じゃないけどさ。やっぱりほら、おれはおまえさんに惚れてるから触りたいわけよ」

 イゾウがイヤなら強要はしないが、今後一切セックスはナシというのまだ現役のサッチには少々厳しい条件だ。

「セックス、嫌いなのか?」 「あんまりいい思い出がない」 「そっかー。まともなのと付き合ったことがないのな」 「うるせぇ」 「悪ィ悪ィ。そういう意味じゃなくってさ」

 さて、どう陥落しようかと考えているサッチにぎりぎり聞こえるぐらいの声で、イゾウが呟いた。

「おれは男なんだ」 「……ああ、どう見てもな」

 見てくれに騙される男が多かったのだろう。しかし、イゾウの人となりを知れば、彼はどの男よりも男らしい一面がある。サッチはそれをちゃんと見抜いていた。

「女みたいに啼かされるのはイヤだ」 「あ~……そういう事か」

 合点がいった。それならば話は早いかもしれない。

「じゃぁ、おれがボトムに回ればいいんじゃねぇの?」 「は?」 「いや、だからさ。おまえさん、ボトムがイヤなんだろ? なら、おれがボトムになればその問題は解決しねぇ?」 「あんた、トップじゃないのか?」 「大体はそうだが、別に決めちゃいねぇよ。気分で代わる時もある。お互いがヨければそれでいいし」 「おれは代わらないぞ」 「それは追々話せばいい。まぁ、トップでもおれとじゃヤだってなら仕方ないけど」 「……ンなこと言ってねェよ」

 ふっと下を向いて言うイゾウの耳が赤い。やっぱ可愛いなァとサッチは思ったが、言えば包丁が飛んできそうなので黙っておく。

「即セックスがしたいわけじゃないしさ。そういう方法もあるってことを頭に入れといてくれな」

 ヒヒっと笑って立ち上がった。

「さァて。話もまとまったことだし帰りますか。まだ不安なら家まで送ってくけど、どうする?」

 サッチの提案に、イゾウはきょとんとした。

「言ってなかったか? おれの家はここの二階だが」 「……そうでしたか」

 そう言えば、どこに住んでいるかなど互いに話をしたことがない。二人の距離はまだまだ縮めることが出来そうだ。

「せーっかく送りオオカミになっちゃおうかと思ったのになァ」 「今どき送りオオカミなんて言葉は使わないぞ」 「悪ぅございましたね」 「それに」 「……ん?」 「あんたはおれが嫌がることはしない」

 きっぱりと言い切ったイゾウに、サッチはこれからの力関係がはっきり見えたような気がして苦笑した。

「そんだけ軽口が叩けるなら大丈夫だな。とりあえず今日は帰るわ」

 イゾウがいつものペースに戻ったことを確認し、サッチは投げキッスを一つ送り、裏口から店を出た。

「……変なおっさんだ」

 一人になった「まつよい」で、イゾウは笑った。

「いてて! 痛ェって! イゾウ! ちょっと待て!」

 寝室にサッチの絶叫が響き渡る。人の気配すらも凌駕する暗闇で、サッチは必死になってイゾウの手を止めた。  あの騒動から数ヶ月が経ち、紆余曲折を経た二人は今晩めでたくベッドインとなった。しかし仮にも恋人の二人を包む空気は、とてつもなく「真っ暗」だ。イゾウの寝室に掛けられた一級遮光のカーテンは外の街灯も通さず、部屋の電気も全てオフになっている。油断すれば乗っているベッドから転げ落ちそうになるほど、徹底的に光が遮断されていた。別に乱れる(予定だ)の自分を見て欲しいわけではないが、この空間は異質だ。ムード云々というより、こうも真っ暗だとあまりにもやりにくい。せめてベッドボードの明かりを少しだけ点けないかという提案はすげなく却下されたが、案の定行為に支障が出ていた。大体、タチであるイゾウがここまで暗さにこだわるのかが理解できない。

「すまない」

 掛けられる言葉は殊勝だが、今のイゾウに余裕がないことは丸分かりだ。

「こんなに真っ暗だと、どこ触ってっかわからねぇだろ? 目隠ししてるのと一緒だぞ?」 「そういうプレイが好みなのか?」 「バカ、そうじゃねぇっての。おまえさんもやりにくいだろ。そして痛い。まだ慣らしてねェのにいきなり指二本とか突っ込むな。ボトムは構わないが、痛いのはイヤだ」 「そのうち慣れるさ」 「そんな慣れ方はノーセンキューだ」 「ワガママだな」 「どっちがだよ!」 「ボトムなんて、痛いもんだろう。男なら我慢しろ」 「……ちょっと待て」

 微妙に食い違う主張に気が付いたサッチが制止する。

「……おまえさん、いつも痛かったのか?」 「ああ。だから嫌いなんだ」 「毎回か?」 「しつこいな。そうだと言ってる」

 淡々と答えるイゾウの息が荒い。サッチの腕をつかんだ手は熱く、心なしか震えている気がする。サッチはその手をやんわりと外して静かに起き上がり、「電気、点けるぞ」とライトのダイヤルを回した。柔らかい光に目を慣らして見たイゾウは、気の毒なほど緊張して震えていた。ため息をついて全裸でベッドの上に胡座をかいたサッチに倣い、イゾウもぺたんと座った。

「……気に障ったら謝るけどよ。おまえさん、童貞か?」 「……悪いかよ」 「最初は皆、童貞だろ。けど、意外だな~……ってな」

 十分すぎる程に大人の男の空気を纏ったイゾウが未経験だとは、サッチとてこの場に至るまで露ほども思っていなかった。人は見かけによらないものだ。

「……女とも付き合ったことはあるさ。だが、何度かチャレンジしたがダメだった。相手が男だと必ずネコだった」 「チャンスがなかったんだな」

 穏やかに言うサッチが笑う気も責める気もないらしいことは、イゾウに伝わっていた。

「萎えたか?」 「だから、そうじゃねェって。あんまりにもガチガチだからよ。心配になっただけだ」 「……セックスなんて、突っ込む側の独り善がりだ」 「はい?」

 ずいぶんと乱暴な哲学に、サッチは驚きを禁じ得ない。

「あ~……ボトムはヨくなっちゃいけねぇの?」 「なりようがないだろ。あんなモン突っ込まれてるのに」

 今まさにそんなモンを突っ込もうとしてるわけなんですがねとサッチは言いかけたが、ギリギリのところで耐えた。彼の恋愛遍歴は、確かにどこかが歪んでいる。

「……けど、あんたを傷付けたいわけじゃない」

 幼子のように呟き葛藤するイゾウに、逡巡していたサッチの理性はぷつんと小気味よい音を立てて切れた。

「あ~。……悪い。ムリだ」

 サッチは、これ以上抑えることが出来ない衝動に身を任せてイゾウの手を掴み、ベッドに縫い付けた。

「サッチ……っ!」

 予想外の力で押し倒されたイゾウが慌てて抵抗するが、体格的には圧倒的に不利なのでびくともしない。

「おれはおまえさんに抱かれるつもりだったんだぜ? けど、片方だけがキモチイイってのは、おれのポリシーに反する。だから今日はヤらねぇ。手順を踏めば、ボトムだってちゃんとヨくなるの。まずはそこの意識から改めようぜ」

 ニィ、と笑うサッチからはいつもの朗らかさは感じられない。まるで獲物を射止めた獣だ。

「……イヤだ。抱かれるなんて、イヤだ」

 いつもの澄ました表情はどこへやら。子供のようにいやいやと首を振るイゾウは、煽っているとしか思えない。今なら包丁も飛んでこないだろうとサッチは禁句を口にした。

「ああもう、可愛い。おまえさん可愛すぎるわ」 顔を逸らして震えるイゾウのまつ毛に、優しく唇を落とし、黒髪を撫でながらて続ける。 「おまえさんの元カレは皆下手だったんだよ。おれがおまえさんをヨくしてやりてェなァ。ボトムもすっげェ気持ちいいって教えてやりたい。」 「やだ、いやだ。サッチ」 「分かってるって。おれはおまえさんが嫌がることはしないんだろ?二人でキモチヨクなるだけだ。いいから任せとけって」

 顔中にバードキスを落とし、少しずつ唇に近づいた。

「キスは嫌いか?」 「……好きだ」 「良かった。おれもだ」

 するりと舌が入り込み、口腔をまさぐられる。そのぬくもりと甘さに、イゾウは徐々に力を抜いた。時折漏れる声にサッチは満足そうに笑い、イゾウの背に手を回した。

「……っ、ふ……っ」 「お、背中感じるか?」

 見つけた性感帯を執拗に撫でる。追い上げる動きではないが、確実に昂ぶっている。それでもイゾウは声を必死に殺そうとしていた。

「声、抑えなくていいぜ?」 「い、やだ」 「なんでさ。おれ、おまえさんの声好きよ? ハスキーですげェ色っぽい。女なんて全然メじゃないね」 「からかう、な」 「素っ裸の本心だ。ここにはおれとおまえさんしかいない。セックスなんて他人に見せるモンじゃないからな。おれたちがヨければそれでいいんだよ。だから愉しもうぜ」 「……二人で?」 「当然」

 濡れた黒い瞳に再び吹き飛ばされそうな理性を懸命に引き止めながら、サッチはイゾウの下肢に手を伸ばした。

「……っ」 「硬ェなぁ。膨張率もすごいし」

 刺激でとろりと蜜を零したイゾウのペニスを愛しそうに撫でると、途端に彼の息が荒くなった。

「サッチ……サッチ」

 どうすればいいのか分からず名前を呼び続ける恋人の手を自分の下肢へと導く。細い指がそこに触れ、サッチのペニスもぐんと張った。

「ほら、な? 一緒だろ」 「む、りだ。こんなの……っ」 「挿れねェって。おまえさんに触ってほしいだけだ」

 おずおずと伸ばされた手がペニスを握る。男だから分かるポイントを的確にさすられ、サッチの息も上がった。何しろご無沙汰なので限界も近い。  荒い息遣いが薄暗い部屋に響く。時折聞こえるリップキスの音と、甘いイゾウの声。何より互いの心が満たされているこの行為は、まぎれもなく情交だった。

 互いに欲を吐き出してベッドに身を投げ出す。「寒い」と呟いたイゾウの身体を、蒸しタオルで清めて服を着せて布団をかけてと、サッチは甲斐甲斐しく世話をした。元々誰かの面倒を見るのが好きな彼には全く苦にならない作業だ。  布団にくるまり、ほぅとため息をついたイゾウの髪を撫でながら、サッチは言った。

「おまえの童貞は、おれがもらうからな」

 とんでもない決め台詞に、イゾウはムード台無しで思いきり吹き出した。そんな彼を見てサッチも笑う。クールビューティーなイゾウも好きだが、自分の前では笑いジワが出来るほど笑わせてやろうとサッチは密かに心に誓った。

(おわり) -------------------------------------- CC大阪100 無配

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